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えろさはありませんが、露骨な表現をしているので折り畳んでおきます。
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 一歩手前を、自分の胸の高さ辺りで、水色の毛糸玉が揺れながら進んでいる。
というのはあくまでも比喩表現であって、実際にぷかぷかと毛糸玉が宙に浮く様な怪現象が目の前で繰り広げられている訳ではない。ただ、犬飼には目の前を歩いている猫湖の頭がそう映ったのだった。まるくて、くるくるして、ふわふわしていた。
改めて周りを見渡すと、全く以て皆ぎゃあぎゃあと五月蝿い事この上なかった。五月蝿いのはいつものことに他ならなかったが、今日はそれに輪をかけて五月蝿かった。遊園地なんてたしかに騒ぐためにあるような場所だし、野球部レギュラー組の1年にマネージャーも一緒だなんて確かに騒ぐための面子なんだろうが、あんなにはしゃいでいて疲れないのか。あの雰囲気が苦手だとは言わないが、なんとなく今日は一歩引いたところで聞いているうちに列の最後尾に落ち着いていた。
目の前の小さな頭を見下ろす。猫湖だけはいつもと変わらず静かで控えめでおとなしかった。細かな小花の柄の散ったワンピースを着ていた。肩も腕も白くて、細くて小さくて、どこから見ても女子だった。どこからどう見ても女子だったけれど、今ならあまり怖くない様な気がした。
ふわふわ、ゆらゆら。
ゆるく波打つ水色の髪の毛は、とても柔らかそうだった。頭を撫でたら見た目通りふわふわするのだろうか。ぼんやりと考えだすとどうにも確かめたくてしょうがなくなってくる。
ゆらゆら、くるくる。
ついつい誘われるまま手を伸ばす。ふわりと指にふれた髪はさらさらと流れるように滑った。小さい、と思った。そしてあたたかかった。その小さな頭がぐりんと振り返ったことと猫湖の驚いた表情で、犬飼はさっき自分が撫でたものが彼女の頭であったことと、自分がいったい何をしたのかを思い出し理解し固まった。自分は同級生の、女子の、同じ部活の、猫湖檜の頭を撫でてしまったのだった。言うまでもなく彼女は自分の家族でもないし当然いつもぐりぐり頭を撫でてやっている飼い犬のトリアエズとも全く違う。同級生の、女子の、頭を撫でてしまった。
爆発。
一気に顔に血が上って赤くなったのが自分でも分かる。
「ご、ごめ…!」
ぱちぱちと長い睫毛を瞬かせていた檜は、頭を撫でられた事よりも犬飼のその反応に引きずられて少し顔を赤くした。予想外の相手に触れられたことには驚いたが、昔から小柄でマスコットかお人形の様な扱いをされてばかりいるから撫でられること自体には慣れていた。対する犬飼の方は真っ赤になったまま固まっている。俯いたところで、そこに相手の顔があるのだからどうしようもない。
「いぬかい、くん?」
「とりあえず、悪かった…」
しばらくそんな犬飼の様子を見つめていた檜は、ふと何かに思い当たったように口を開いた。今こうして向き合った状態でなら、この人は、もしかしたら私の話を聞いてくれるのかもしれないと思ったのだ。彼女なりに、既に何度か周囲に向けて自分の気持ちを発信しているのだがどうにも舞い上がっているらしい仲間達には彼女の声は届いていないようだった。でも、今なら。ちゃんと目を見て話せたら、耳を傾けてもらえるかもしれない。
「…おこってないから、コーヒーカップ…」
「…は?」
「乗りたいから、付き合ってほしいかも…」
突然の提案に犬飼は一瞬顔色を戻して、しかしやはりまたすぐに赤面した。コーヒーカップというのはあの、くるくるまわるアトラクションだ。そこに猫湖と一緒に?しかも自分があの可愛らしい遊具に乗っている図というのは、他人からみると大分滑稽に見えるのではないだろうか。そう考えだして狼狽える犬飼を見て檜は慌てて前言を打ち消した。困らせてしまうのは本意ではない。
「や、やっぱり犬飼くんはジェットコースターの方が面白いだろうし、いい、かも」
お互い妙な遠慮感を漂わせたまま、犬飼は檜を伺い見る。多分猫湖も普段そんなに頻繁にしゃべる事も無い男子なんかとよりも同じ女マネの清熊や鳥居とこそ楽しみたいのだろう。しかし現状…彼女たちは当分輪の中から解放されそうにない。勝手に触ってしまった負い目も、確かにあった。
「とりあえず、行くぞ」
「え」
「…コーヒーカップ…」
それを聞いた檜はぱあっと顔色を明るくして、こくこくと頷いた。
「あっちかも!」
「!?」
次の瞬間、全く予期していなかったことに檜に手を引かれ、犬飼はびくんと肩を跳ねさせた。熱い。熱い!何の意識もしていなさそうな猫湖はただただ楽しそうで、隙あらば接触してこようとするファンの女子とは違う気がしたけれど、…やっぱり女は何を考えているかわからない、と思った。
一方十二支野球部一年様ご一行、はというと目当てのジェットコースターの乗り場で並ぶ段になってやっと頭数が足りていない事に気付いた。慌てて見渡した人込みの先に耳を真っ赤にした長身の後ろ姿が遠ざかっていくのを見つけた彼らは、当然のようにざわめいてその後を追った。

はたして、ふたりを乗せたコーヒーカップが止まる頃、アトラクション出口には追いかけてきた面々が勢揃いしていた。大半が肩を怒らせているか面白そうに口元をニヤつかせている。
「団体行動乱して抜け駆けしてんじゃねーぞコゲ犬!」
「犬飼テメー何ちゃっかり檜と2人っきりになってんだよ!」
「犬飼くんが女の子と抜け出しちゃうなんて意外~♪」
当然の様に一同の舌鋒や冷やかしを一身に受け犬飼はたじろぐ。俺は悪くないと言い訳したいがこの調子では何を言っても受け入れられない気がする。
「…だって」
しかし先に口を開いたのは責められている犬飼ではなく俯いていた檜の方で、更に言葉を続けさせようとしていた面子は彼女を振り返った。
「絶叫系は苦手だから私はジェットコースター乗るのやめとくかもって言ったのに、みんな騒いでて他に誰も聞いてくれなかった…かも」
犬飼のシャツの裾をきゅっと握ったまま、キッと顔を上げた彼女に皆一様に目を白黒させる。
「私がお願いして一緒に来てもらったのに、勝手に犬飼くんを責めるのはお門違い、かも!」
察するに、彼女は怒っているらしかった。
頬を僅かに赤らめ、眉間にかわいらしく皺を寄せた檜はそのままずんずんと人波を縫って歩き出す。シャツを掴まれたままの犬飼も必然的に着いていく。それから、周囲が慌てたように付き従った。休日の遊園地で華奢な少女が一際背の高い美丈夫を引っ張って歩き、その周りを焦った高校生達が宥めてまわる光景は微笑ましいとも言えたけれど…簡単に言うと、異様だった。
太陽はまだまだ高く、一層の暑さが見込まれた夏の日の一コマ。

+++

犬猫がコーヒーカップなんか乗ってたらさぞかわいいだろうな、と思った。
どちらかというとまだ犬+猫なんですが。

アンソロ企画提出原稿に多少加筆修正。
 
月光を依り集めたような銀糸は、さらさらと重なって藤色の滝を成す。それが窓際で揺れるのを、私はシーツの波間に横たわったままで見ていた。
月の欠片から彫り出した様だと思った。はたまた、闇夜に浮かぶ燐光から生まれた様だとも。象牙色の肌に陰影を落とす造りは深く整っている。淡く濃く浮き沈みする紫水晶の瞳が、意識に私を捕えた。
「──起きた?」
苦笑を孕んだ様な笑みで、ゆっくり呟いた。どうせまたあの人の事を考えて居たんだろう。考えたって埒が明かないのは解りきっている筈なのに。じっと見詰めても、そうやって目を細めた貴方の表情にデータで見た写真の中のあの人の面影などもう微塵もないのに。
彼は人の子だ。私達より、ほんの少しだけ強く。その届かない微かな、苛烈な思慕が私の独占欲を小さく震わせる。
「…きて」
満月の夜に考えているのはいつだって貴方に声を分け与えたあの人の事。そうでしょう?薄明かりの中に溶けて消えてしまいそうな程視線を遥か遠く、箱の外の世界へ飛ばして私を見ないからいつも胸が締め付けられる思いがする。
それでも呼ぶと素直に窓辺を離れて私の頬へと指先を伸ばすから、安堵で泣きそうになる。貴方が月に吸い込まれて箱の外側へ抜け出てしまいそうな幻覚に苛まれている私にはその温度のないてのひらが一番落ち着く。
交わす口付けも、無機質な感触。
目を合わせて、促すように瞬きをする。
「…あの声をそっくりそのまま貰っている筈なのに、やはり私には彼のようにすべらかに歌うことが出来ない。況してや自分で詞や曲を書くだなんてことは」
「しょうがないじゃない、あなたはあの人ではないもの」
いつまでそうして外を眺めているの。どうして私だけ、見ないの。口には出さないまま只目を伏せた。私の世界はマスターと楽譜と、貴方ばかりで埋まっているのに。あの人が居るせいで貴方の中で私に割かれている面積も、これっぽっちしか無いに決まっている。
きっとあの人はそんな風に爪の先を薄紫に染めたりもしないわ。それで、いいじゃない。いいでしょ?
「私達は与えられた歌を教えられた様に歌って居れば、それでいいの」
腕を引いて頭を寄せた胸板の心音はメトロノームよりも狂いなく一定で、薄い。

体温なんか持たないで。
あの人になんてなってしまわなくていい。貴方はただこの箱の中で与えられた音譜を読むだけの機械人形でいい。私と同じままで、いい。



+++

まさかのぼかろ、まさかのぽるか\(^O^)/!w
この2人は耽美も似合う。美男美女ばんざーい!←

ぽの一人称は
耽美→私、ギャグとかほのぼのとかgdgd→僕俺どちらか又は併用
希望。拙者とかござるはネタで良。 
 真っ白のワンピース。それに勝るとも劣らない白い首筋、華奢な肩に僕の心臓はとくとくと揺さぶられる。くるりと波打つ髪。ベッドの上で抱えた膝に額を預けて庭を眺める君を見ていると、今にも太陽に溶けて消えてしまいそうで、空に帰ってしまいそうで、ぴりぴりとした焦燥に駆られる。
 酷く横暴だけれど、時々君の瞳に僕が映っていないことが不安でたまらなくなるんだ。

「…何?」
「羽根が見えそうだった」
「は?」
「君の背中に。」
「…ばかじゃないの」
 ばか。繰り返す君の声は柔らかい。
「飛んで行きそうだったよ」
「どこにも行きやしないよ、今は」
「今は?」
「何なの?っていうかもう慣れたけどさぁ、そりゃ家にも帰んなきゃいけないし学校も行かなきゃ行けないでしょ。…この説明、いちいち毎回要る?」
 ううん、と肯定でも否定でもない間延びした声を出したら前髪を引っ張られた。
「柿枝くん、それ痛い」
「知ってるよ。…だから、そんなにぎゅうぎゅうアタシを押し潰そうとしなくたってまだここに居るってば」
「だから今のうちにこうしとくんじゃないか」
 君の体温を忘れないように。
 なんて、半分ほんとで半分ウソ。彼女を抱いた腕にまた少し力を込める。
 別に君が家に帰っていくことが不満な訳じゃないし、どうせ学校に行けば会える。クラスが一緒なんだから当然だ、嫌でも顔を合わすだろう。ただ本当に君が居なくなってしまうような錯覚が消えなくて戸惑うだけなんだ。窓を開けてバルコニーに出たら、そのままふらりと浮き上がって僕のことも忘れて飛んでいきそうで。
「それってアタシよりも、クラシックでメルヘンなこの部屋のせいじゃないの」
「…そう?」
「だってなんかアンタもそのうちそこらへんの廊下の角にある石像の一個とかになってそうだもん」
 クスクス笑う君の声に溶けたのは僕の中の不安の角。
「ほんっと、ムカつく睫毛と鼻の高さよね」
「はな、いひゃい」
「知ってるわよ、アタシもそろそろ肩とか痛いんだけど。いい加減解放してくんない?」
「…どうぞ、お姫さま」
「どーも。」
 昔はこんな軽口──勿論僕は大分本気で言っているけれど──を叩こうものなら顔を赤くして散々ムキになって否定したのに、もう慣れた風だ。大分感化されたよね、君も、僕に。そんなちっさな感慨が僕を満足させる。
「ニヤニヤすんな、ばーか」

 心配なのは君が飛び立ってしまうことじゃない、どんなに愛しくても天使は手元に置いてなんて置けないってことだよ。だから僕は何時君の肩胛骨から小さな翼が現れるかとびくびくしている。ねぇ、我儘を聞いて欲しい。もし君が僕と同じように望んでくれるなら、もし君が空を飛んで天まで行ける翼を持っていたとしてもずっと畳んだままでいて。



+++

勢いだけで30分で書けた\(^∀^)/愛!
つーかまぁ短いからなんだろうが。
 ハウルは自分でも驚いていました。まさか、束縛されるだとか執着されることを嬉しいと思う日が来るだなんて!心臓が有るか無いかなんてことで世界はこんなに変わるものでしょうか。いいえ、本当は分かっています。全てはその相手がソフィーだからに他なりません。つまり、ハウルにとってソフィーはそれだけの価値のある誰よりも愛すべき人でした。今まではどんなに美しい女性であろうとどんなに優しい女性であろうと、相手が自分を好きだと言ってしまえば、ちらとでも嫉妬やヤキモチなんて気配を見せて貴方は私のものよ、なんて言われると直ぐにさよならを言って逃げ出したものでした。しかし、ソフィーにかかればそうやって彼女が怒るのも、悲しそうに涙を堪えるのも(多少の罪悪感が伴いますが)、とにかくかわいいばかりなのです。
 勿論、ハウルだって同じようにソフィーの一挙手一投足に敏感に反応します。寧ろ、ソフィーのそれよりも彼の嫉妬の方が酷いくらいです。何よりも拗ねて部屋に閉じ籠るくらいならまだ可愛いものですがあの暗緑色のべとべとねばねばを出されるのは城の住人皆にとってひどく迷惑な事でした。カルシファーやマイケルからするとソフィーはハウルに対して甘すぎるくらいなのに、それでも彼は足りないというのだから始末に負えません。
 …そうして、ハウルは今も居間の隅でつまらなさそうに口を尖らせていました。視線の先には奥さんであるソフィーです、そして彼女の抱いているのが息子のモーガン。
「そろそろ、僕の方だって見てくれたっていいと思わないかい?カルシファー」
「しょうがないだろ、母親ってもんは皆ああだと決まってるもんだ。」
 暖炉に陣取る相棒にも冷たく突き放され、ハウルは少なからずショックを受けました。あぁ、なぜ誰も僕の気持ちなんて判ってくれないのだろう!弟子のマイケルはこの場に居ません。何処で何をしているかといえば花屋の店番に出ていて、それはソフィーがモーガンにかかりきりで表へ出られないのにハウルも部屋から動こうとしないせいでしたが、ハウルとしては何でも自分のせいだと言われるのはとても不本意です。
 モーガンが生まれたばかりの頃は慣れないソフィーはいつもそわそわと落ち着きなく、かえってハウルの方が扱いは上手い位でした。だからハウルがモーガンを抱き、ソフィーがあれこれと世話をやくという様にいつだって3人一緒だったのですがハウルもそう暇にばかりしていられず──何と言ってもハウルは王室付き魔法使いですから仕事は山ほどあります──仕事の落ち着く頃にはソフィーはすっかり立派なお母さんで、ハウルは手持ちぶさたになってしまったという寸法です。
「モーガン、その娘さんは僕の奥さんなんだぞ」
 ぶつぶつと小さく呟いた所で、そんなのはモーガンの知った事ではありません。ソフィーご自慢の赤がね色のおさげ髪の先を握るのに一所懸命です。ソフィーもそれを機嫌よくにこにこと見守るばかりで、ハウルは相手が自分の息子だと分かっていても頬を膨らまさずには居られませんでした。いや、自分の子どもだからこそ油断ならないかもしれない!おまけに母親は愛しのソフィーなのですから、彼女の可愛さも継いでいること間違いなしです。ます将来手強いライバルになることは間違いありません。ハウルはソフィー、と何度も声に出さず呼んでみますがモーガンに夢中の彼女は全く気付いてくれる気配無しです。そろそろ本当に悲しくなりそうなので、ハウルはとうとう隅っこを放り出してソフィーをモーガンごと抱き締める事にしました。ソフィーはもう慣れっこで驚きもせず微笑んでいます。
「これでもまだこっちを見ちゃくれないんだね、そんなにその子に骨抜きなのかい?」
「当たり前じゃない」
 少しばかり嫌味に近い声を出してみたのに、ソフィーはにっこりとしたままハウルを振り向くのです。
「だって、モーガンはあんたとあたしの子なんだもの。」
 ソフィーはすぐにまたモーガンの顔を覗き込んでしまいましたが、ハウルは自分の表情がとろけてしまいそうに緩むのを感じました。別に今まで知らなかったなんて訳ではありません。ああだけど、なんて僕は愛されてるんだろ!

 そのままほんのりと赤くなっているソフィーの耳元へキスして本気で悲鳴を上げられた挙げ句(照れ隠しも混じっていましたが)お説教されたことや、カルシファーにまで調子に乗るからだと笑われて、ハウルがまた元の膨れっ面に戻ったのは、まぁ…別のお話としましょう。

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ジブリハウルを見て燃えた。
サリレティとかマイマーも書きたい!っていうか3姉妹書きたい!

相変わらずタイトルセンスないのはご愛敬ということで
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